ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

音響学 数学分野

音響学の基礎84 デシベル計算⑧

デシベル計算⑧ 今回は3問だけ。楽勝?そんなまさか。 私がそんなに簡単な問題を出すと思う? この問題を余裕で解けたら理想的だけどそんな人は稀だろう。 この3問は音響学で良く出題される値だから必ず解けるようになりたい。 別にテストの山を張る訳では…

音響学の基礎83 デシベル計算⑦

デシベル計算⑦ 前回・前々回では音圧の値が大きくなっていった。 今回は音圧が小さくなったときの計算。 問題傾向は違っても計算方法は同じ。 まずは、問題の音圧を音圧の基準値(20 μPa)で割り音圧比を求める。 次に、20 log(音圧比)として計算する。 20…

音響学の基礎82 デシベル計算⑥

デシベル計算⑥ 今回は前回の計算の続き。 理系科目は公式を覚えたら計算練習あるのみ。 『多分できる』『解き方がわかる』は勉強のうちに入らない。 しっかり自分でペンを持って解くことが重要だ。 久し振りに勉強すると、Paが何μPaかわからないかもしれない…

音響学の基礎81 デシベル計算⑤

デシベル計算⑤ 今回から数学範囲のデシベル計算を解説する。投稿22の続きだ。 久し振り過ぎて忘れている人は投稿18~22を見返したほうが良いね。 投稿22までは音圧比の○○倍という数値が与えられていた。 でも、今回は音圧のPaから求めなくてはいけない。 そ…

音響学の基礎㉒ デシベル計算応用①

デシベル計算応用① こういう問題はテストによく出題される。 今まで計算した問題と傾向が違うので戸惑うかもしれない。 そこをなんとかクリアしてまた物理分野に戻ろう。 ヒント1:dB SPLの公式は? ヒント2:目覚ましが2個ということは音圧が2倍になる。 …

音響学の基礎㉑ デシベル計算練習③

音圧比からdB SPLを求める 今回の問題は音圧比が1より小さい場合の計算。 公式を忘れたら何度でも覚え直そう。今回は公式を書かない。 さて、音圧比1倍のときに0dB SPLになるということは、 それより小さな値になるということだ。 0より小さい数は何だろうか…

音響学の基礎⑳ デシベル計算練習②

音圧比からdB SPLを求める 前回は音圧比50倍まで計算した。 今回はそれよりも大きい数字を計算しよう。 ⑥「対数の問題」の投稿にlog7の値の計算がないように、 dB SPLを計算する問題でも70倍はまず出ない。 ⑥の問題が解けたら今回は前回よりも楽なはず。 わ…

音響学の基礎⑲ デシベル計算練習①

音圧比からdB SPLを求める ⑱を見て公式の形を覚えたら計算練習を進めていこう。 音圧レベルは、20 log(音圧比)で求めることができた。 つまり、20 log10のように(音圧比)のところに、 ~倍の数値を代入すれば良い。 すると、なんと簡単にデシベル計算ができ…

音響学の基礎⑱ デシベル計算公式①

デシベル計算公式 今回から音響学の数学分野に戻る。 対数を忘れた人は投稿②~⑦に戻って復習しよう。 音圧レベルはdB SPLで、音の強さレベルはdB SIL(dB IL)で計算する。 公式は上記の通り。 実は投稿⑦で出された過去問はdB SILの公式の一部だ。 これから音…

音響学の基礎⑧ 補助単位の計算

補助単位の計算練習 音響学を勉強すると公式が沢山出てくる。 公式は暗記しないといけないので解説はしないけど、 単位換算は必ず出来なければいけない。 例えば、周波数の計算は周期の逆数で求められるが、 周波数はHz(ヘルツ)、周期はs(秒)など数値には単…

音響学の基礎⑦ 過去問に挑戦

過去問 対数の計算 これは実際に生徒から送ってもらった音響学の過去問の一部。 このレベルの問題が出ても焦らずに確実に解けるようにしたい。 10log(I/I0)はdB SIL(またはdB IL)を計算する公式だ。 音の強さから音の強さのレベルを求めるときに使う。 これ…

音響学の基礎⑥ 対数の問題

対数の練習問題 遂に出た対数の問題。 音響学のテキストやプリントには必ず書いてあるこの計算。 突然出てくると面食らうと思う。 log 2とlog 3が与えられているので、先に解けそうな問題から解こう。 ヒント1:4=2の2乗 ヒント2:6=2×3 ヒント3:8=2の3…

音響学の基礎⑤ 常用対数

音響学の対数表示 対数の定義で少し触れたが、音響学では常用対数を使う。 この言い方だと難しく感じるかもしれないけど実は簡単なことだ。 logの後ろの小さい10を省略するだけ。 つまり、log aMのa=10であり省略されるということ。 log 5=log 105のことで、…

音響学の基礎④ 対数の公式

対数の公式 今回はみんな大嫌いな対数の公式の説明をしよう。 数学的な証明は余計に混乱するし音響学には必要ないので割愛。 左上の四角枠は前回の対数の定義で変換できる。 左下の四角枠が少し難しいかもしれない。 1.「対数の掛け算は足し算にする」 これ…

音響学の基礎③ 対数の定義

対数の定義 指数法則がわかったら対数の定義の解説に入ろう。 音響学を学ぶ人はlogの計算で躓くことが多い。 対数公式は覚えるだけだと応用問題に手が出せなくなってしまう。 まずは、落ち着いて基礎から勉強していこう。 数学的に細かい説明はしないけど、 …

音響学の基礎② 対数のグラフ

音圧と音圧レベルのグラフ 音響学テキストの表をグラフにしてみたのが左上。 80dBから100dBになると10倍になり、100dBから120dBになると100倍になる。 100dBを基準にすると80dBは1/10、60dBは1/100、40dBは1/1000になり、 途中まで値が小さすぎて増加量が見…

音響学の基礎① 指数法則

指数法則 投稿106から6回で指数法則についてを解説している。 指数法則に詰まったら投稿106まで進もう。 前回の記事では単位と補助単位の表を解説した。 今回はデシベル計算の基礎ということで、1回目のPDFを一部紹介する。 dBSPL=20log(P/P0) 音圧から音圧…

単位と補助単位の説明

単位と補助単位 音響学で躓く一歩目、単位換算。 先に言っておくと理系科目では単位が非常に重要になる。 例えば、1ミリも理解していないと言った場合、 1mgなのか1mmなのか1mLなのかで何を表しているかが異なる。 音響学を勉強すると、μPaやmPaやPaといった…