ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

音響学の基礎㉛ 弦の振動①

弦の振動① 定常波は上図のように直線と曲線で表されることが多い。 葉っぱのように見えるこの表示は、 弦がその場で上下に振動する様子を示している。 このとき、右の説明のように節と腹ができる。 節と腹の場所及び説明を確認しよう。 弦の場合は両端が必ず…

音響学の基礎㉚ 進行波と定常波

進行波と定常波 今回から弦や管の共鳴の範囲に入る。 ゆくゆくはドップラー効果などの説明もしたい。 今回は進行波と定常波の2種類の波についての解説。 音の声道内の共鳴は定常波の理解が必要だ。 進行波というのは波がある方向に進んでいく。 これは比較…

音響学の基礎㉙ グラフの読み取り問題

純音のグラフの読み取り問題 今回はみんな大嫌いグラフの読み取り問題。 グラフや表の読み取り問題は、 『何が与えられてて何がわからないのか』を調べるのがコツだ。 縦軸は音圧で単位はPa。値は-1~1の範囲で動いている。 横軸は時間で単位はms。msは何の…

音響学の基礎㉘ 音波の実践問題

音速と音波の問題 音響学の基礎と言いつつ今回は基礎範囲を越えているかも。 これは去年生徒から渡された小テストの問題。 正誤判定問題が5問で一つのテストなので、 出題した先生は1問10~15分を想定していると予想している。 ⑨~⑰、㉓~㉗を復習すればなん…

音響学の基礎㉗ 純音と複合音のグラフ

純音と複合音のグラフ ㉗純音と複合音のグラフは、㉖純音と複合音とセットで見て欲しい。 純音は周波数成分が1つしかなかった。 周波数が1つということは、一定の間隔で振動するということ。 それに対して複合音は右図のようにゴチャゴチャしている。 言い換…

音響学の基礎㉖ 純音と複合音

純音の性質 どうだろう、㉕の問題は簡単かな? 横波と縦波が理解できれば文章のどこが間違っているかが見つけられるはず。 今回は純音と複合音の説明。 純音には5つの性質がある。 これは基本中の基本なので必ず覚えること。 ただ、上3つは文章で書かれても…

音響学の基礎㉕ 縦波と横波の問題

縦波と横波についての過去問 ㉓横波㉔縦波と2つの波について解説してきた。 2つの波の性質を理解しているか過去問を解いてみよう。 これは確か音響学の単位のテストの問題だった。 問題は正しい選択肢を選ぶものだが、 他の選択肢はどこが間違っているのか…

音響学の基礎㉔ 縦波の性質

縦波の性質 今回は縦波についての説明。 前回の横波とどう違うかを見比べよう。 縦波は進行方向と同じ方向に振動する。 スプリングを伸びている方向に伸縮させると縦波ができる。 こちらはドミノ倒しをイメージすると良い。 音波は縦波である。 他にも例はあ…

音響学の基礎㉓ 横波の性質

横波の性質 いったんデシベル計算から離れて今回から波の性質の解説をする。 音響学もデシベル計算だけじゃないからね。 ネットや本で色々説明や図をかき集めて現在進行系で資料を作っている。 その中で良かったのがこの図だ。 音響学では主に音波を扱う。 …

音響学の基礎㉒ デシベル計算応用①

デシベル計算応用① こういう問題はテストによく出題される。 今まで計算した問題と傾向が違うので戸惑うかもしれない。 そこをなんとかクリアしてまた物理分野に戻ろう。 ヒント1:dB SPLの公式は? ヒント2:目覚ましが2個ということは音圧が2倍になる。 …

音響学の基礎㉑ デシベル計算練習③

音圧比からdB SPLを求める 今回の問題は音圧比が1より小さい場合の計算。 公式を忘れたら何度でも覚え直そう。今回は公式を書かない。 さて、音圧比1倍のときに0dB SPLになるということは、 それより小さな値になるということだ。 0より小さい数は何だろうか…

音響学の基礎⑳ デシベル計算練習②

音圧比からdB SPLを求める 前回は音圧比50倍まで計算した。 今回はそれよりも大きい数字を計算しよう。 ⑥「対数の問題」の投稿にlog7の値の計算がないように、 dB SPLを計算する問題でも70倍はまず出ない。 ⑥の問題が解けたら今回は前回よりも楽なはず。 わ…

音響学の基礎⑲ デシベル計算練習①

音圧比からdB SPLを求める ⑱を見て公式の形を覚えたら計算練習を進めていこう。 音圧レベルは、20 log(音圧比)で求めることができた。 つまり、20 log10のように(音圧比)のところに、 ~倍の数値を代入すれば良い。 すると、なんと簡単にデシベル計算ができ…

音響学の基礎⑱ デシベル計算公式①

デシベル計算公式 今回から音響学の数学分野に戻る。 対数を忘れた人は投稿②~⑦に戻って復習しよう。 音圧レベルはdB SPLで、音の強さレベルはdB SIL(dB IL)で計算する。 公式は上記の通り。 実は投稿⑦で出された過去問はdB SILの公式の一部だ。 これから音…

音響学の基礎⑰ グラフ読み取り問題

グラフ読み取り問題 これは音響学のプリントの例題。 テストや国家試験にこんな易しい問題は出題されない。 波の性質のまとめの問題として解いてみよう。 今回はヒントなし。 もし、わからなかったら⑨~⑭の投稿を見てしっかり復習すること。 音響学の波の性…

音響学の基礎⑯ 波長の説明問題

説明問題 今日は右側の問題のほうが楽に解けるかも。 左側の問題は計算がないけど言葉にすると判断しにくい。 なんとなくで応えられるかもしれないけどそれでは危ない。 1~5がそれぞれ何を表しているか考えてみよう。 勿論、最初は間違って良い。 間違って…