ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

音響学の基礎216 中間テスト52

中間テスト52

『音の強さを4倍にすると音圧レベルは約6dB増える』

この記述は◯か✕か。

 

ヒント:

音の強さと音圧は下記の関係式で表される。

   I=\dfrac{P^2}{ρc}

I:音の強さ[W/m2]

P:音圧[Pa]

ρ:空気の密度(1.2[kg/m3])

c:音速(340[m/s])

ρ(ロー)とcは定数なので、

IはPの2乗に比例することがわかる。

 

音の強さが4倍なら、音圧は2倍になる。

あとは、音圧が2倍になったら何dB SPL増えるか計算すれば良い。

 

仮に音の強さがA[Pa]のときの音の強さのレベルをB[dB SPL]とする。

dB SPL=20log(P/P0)

     B=20log(A/P0)

となるとする。

音の強さが2倍になると2A[Pa]になるので、

Aのところに2Aを代入する。

dB SPL= 20 \log \left( \dfrac{2A}{P_{0}}\right)

   = 20 \log \left( 2×\dfrac{A}{P_{0}}\right)

   = 20 \left (\log 2+\left (\log\dfrac{A}{P_{0}}\right)\right)

   =20log2+ 20 \log \left( \dfrac{A}{P_{0}}\right)

 

ここで、

B= 20 \log \left( \dfrac{A}{P_{0}}\right)なので、

dB SPL=20log2+B

となり、20log2だけ増加することがわかる。

20log2=20×0.3

   =6 dB SPL

 

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