ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

音響学の基礎138 過去問㉗

過去問㉗

今回は音のスペクトルについて誤っている選択を探す問題。

 

ヒント:

①雑音(〇〇ノイズなど)は連続スペクトルになり無数の周波数成分を持つ。

②純音は単一の周波数成分を持つ。

③白色雑音(ホワイトノイズ)のスペクトルは、

 あらゆる周波数成分を、全て等しい量含んでいる。

 そのため、平均スペクトル傾斜は0dB/octである。

 平均スペクトル傾斜は1オクターブ高くなったときに、

 何dBSPL変化するかを表した数値である。

④純音は線スペクトルになるが、

 純音2周期分しかない音波はトーンバースト音に近くなり、

 連続スペクトルになるため無数の周波数成分を持つ。

⑤有声声門音源(声帯音源による喉頭原音)のスペクトルは、

 単純な周期的複合音である。

 この周波数成分は周波数が2倍になると音圧で1/4になる。

 dBSPL=20log(P/P0)

 上の公式の(P/P0)に1/4を代入して計算すると、

 -12dBとなる。

 つまり1オクターブ高くなると成分量が12dB減少する。

 よって、平均スペクトル傾斜は-12dB/octである。

 

cafetalk.com