ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

音響学の基礎200 中間テスト36

中間テスト36

『音の強さは、基準値に対する比を10のべき乗で表し、そのべき数(ベル)で表す』

この記述は◯か✕か。

 

投稿99を振り返ろう。

 

ヒント:

音の強さのレベル(dB IL)は、次の式で計算する。

dB IL=10log(I/I0)

I0:音の強さの基準値 (= 10^{-12}[W/m^{2}])

I:音の強さ [W/m^{2}]

10のべき乗というのは具体的には、

 10^{2} 10^{-5} のように10を何乗かしたものである。

 

例えば、

I= 10^{-6}[W/m^{2}]のとき、

dB IL= 10 \log \left( \dfrac{10^{-6}}{10^{-12}}\right)

  = 10 \log \left( \dfrac{1}{10^{-6}}\right)

  = 10 \log \left({10^{6}}\right)

  =10×(6log10)

  =10×6

  =60 dB IL

  =6B IL

最後にデシベルからベルに変換すると、

基準値に対するべき数と等しくなる。

 

補足:

問題文は音の強さのレベル(dB IL)ではなく、

音の強さ[W/m^{2}]についての言及なので、

より厳密に表現するのであれば、

「音の強さのレベルは」だと思う。

 

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