ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

音響学の基礎239 中間テスト75

中間テスト75

『音速が340m/sで、長さが2.5cmの外耳道の共鳴周波数の基音は340Hzである』

この記述は◯か✕か。

 

ヒント:

基音というのは最低共鳴周波数のこと。

つまり、基本振動の周波数。f1である。

外耳道も閉管の気柱のモデルに近似できるので、

閉管の気柱の共鳴の公式を用いる。

 

f_n= \dfrac {nc}{4L}

fn:n倍振動のときの周波数[Hz]。最低共鳴周波数のときf1

n:何倍振動なのかを表す自然数の奇数(1,3,5,・・・)

c:音速[m/s]

L:閉管の気柱の長さ[m]

 

問題文で与えられている数値は、

最低共鳴周波数なので、

n=1

音速が340m/sなので、

c=340

外耳道の長さが2.5cm。これは単位をmに変換して、

L=0.025

 

f_n= \dfrac {nc}{4L}

f_1= \dfrac {1×340}{4×0.025}

f_1= \dfrac {340}{0.1}

f_1= 340÷0.1

f_1= 340×10

よって、

f1=3400Hz

 

外耳道は3000~4000Hzに最低共鳴周波数がある。

そしてその値が聞こえのピークになるのである。

 

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