ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

音響学の基礎255 中間テスト91

中間テスト91

『線形システムで帯域を10kHzに制限した

 50dB IL/Hzの白色雑音の音圧レベルは90dB SPLである』

この記述は◯か✕か。

 

ヒント:

問題文で与えられている情報を整理しよう。

50dB IL/Hzというのは、

1Hzあたりの音の強さのレベルが50dB ILということだ。

 

白色雑音(ホワイトノイズ)は、

広い範囲で同程度の強度となっているノイズのことである。

 

最初にやるのは、帯域を10kHzに制限するとどうなるかを計算すること。

10kHz=10×1000Hz=10000Hz

となるので、

1Hzあたりの音の強さのレベルが50dB ILならば、

10kHzあたりの音の強さのレベルは50dB ILの10000倍になる。

10000倍というのは104倍と同じなので、

音の強さの比が104倍になったときdB ILはいくら増加するかを求めよう。

 

dB IL=10log104

  =10×(4×log10)

  =10×(4×1)

  =10×4

  =40

よって、音の強さのレベルは元の音の強さのレベルより40dB IL増加する。

元の音の強さのレベルは50dB ILなので足すと、

50+40=90

90dB ILになることがわかる。

 

最後に、音圧レベルを聞かれているので、

dB SPLに単位を変換する必要がある。

dB IL=dB SPLなので、

90dB SPLと求められる。

 

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