ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

音響学の基礎227 中間テスト63

中間テスト63

『最大振幅が1.41mPaで、周波数が800Hzの純音のパワースペクトルは、

 800Hzで34dBの1本の線になる』

この記述は◯か✕か。

 

ヒント:

音圧の最大振幅が与えられているので、

音圧実効値を計算して、

音圧レベルを求め、

音の強さのレベルに変換する。

それからパワースペクトルを考える。

 

パワースペクトルは音圧実効値を求める必要がある。

音圧実効値=最大振幅×0.71

     =1.41×0.71

     =1.0011

     ≒1mPa

     =1000μPa

dB SPL= 20 \log \left( \dfrac{1000}{20}\right)

   = 20 \log \left( \dfrac{100}{2}\right)

   = 20 \log \left( \dfrac{{10}^{2}}{2}\right)

   = 20 \left (\left (\log{{10}^{2}}\right)-\rm{log2}\right)

   = 20 \left (\rm(2log {10})-\rm{log2}\right)

   = 20 \left ({2×1-0.3}\right)

   =20×1.7

   =34dB SPL

 

パワースペクトルは音の強さのレベルなので、

音圧レベルを音の強さのレベルに変換する。

34dB SPLは34dB ILになるので、

800Hzの位置に34dB ILまで伸びる1本の線が表示される。

なお、周波数はパワースペクトルでは変化しない。