ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

音響学の基礎221 中間テスト57

中間テスト57

『400Hz60dB ILの純音と1000Hz60dB ILの純音から成る

 複合音の音圧レベルは66dB SPLである』

この記述は◯か✕か。

 

ヒント:

周波数は複合音の音圧レベルや音の強さのレベルには関係ない。

そして、複合音は音のエネルギーの問題なので、

計算式は音の強さのレベルの公式を使う。

 

問題文はどちらも音の強さのレベルが与えられている。

まずは、60dB ILと60dB ILの複合音の音の強さを求める。

 

仮に音圧がA[W/m2]のときの音圧レベルを60[dB IL]とする。

dB IL=10log(I/I0)

 60=10log(A/I0)

となるとする。

音の強さが2倍になると2A[W/m2]になるので、

Aのところに2Aを代入する。

dB IL=10log(2A/I0)

  =10log(2×A/P0)

  =10×(log2+log(A/P0))

  =10log2+10log(A/P0)

ここで、60=10log(A/I0)なので、

dB IL=10log2+60

   =10×0.3+60

   =3+60

   =63dB IL

複合音の音の強さのレベルは63dB ILとなる。

最後に音の強さのレベルから音圧レベルに変換して、

63dB SPLとなる。

 

補足:

音の強さが2倍になるとき、

音の強さのレベルは3dB IL増えることを覚えていると計算しなくても良い。

 

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