ケイスケの音響学

言語聴覚士に必要な音響学の解説をします。

音響学の基礎245 中間テスト81

中間テスト81

『線形システムの利得(振幅特性・周波数特性・伝達特性)は

 入力レベルによらず一定である』

この記述は◯か✕か。

 

ヒント:

線形システムと非線形システムの違いを理解しよう。

 

①伝達特性の時間変化

・線形システム

 一定で変化しないのが原則。

 ただし、「注目する短い時間内では変化しない」と仮定する場合がある。

非線形システム

 変化する。

②入力と伝達特性

・線形システム

 入力が変化しても伝達特性は一定。

非線形システム

 入力の大きさなどに応じて変化する。

 例えば、過大な入力音に対して利得を下げる補聴器。

③純音が入力されると

・線形システム

 同じ周波数の純音が出力される。

非線形システム

 入力にはない純音も出力されることがある。

④入力の振動がn倍されると

・線形システム

 出力もn倍される。

非線形システム

 入力の振幅によって変化する。

 入力の振幅を制限する補聴器。

⑤複数の部分音が入力

・線形システム

 入力と共通の周波数成分が出力される。

 ただしそれぞれの振幅と位相は変化する。

非線形システム

 入力に無い周波数の部分音も出力されることがある。

 

言語聴覚士のための音響学 今泉敏著 医歯薬出版株式会社発行)

 p.42 表4-1 線形システムと非線形システムの違い より引用

 

②に解答が書いてある。

 

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