『線形システムの利得(振幅特性・周波数特性・伝達特性)は
入力レベルによらず一定である』
この記述は◯か✕か。
ヒント:
線形システムと非線形システムの違いを理解しよう。
①伝達特性の時間変化
・線形システム
一定で変化しないのが原則。
ただし、「注目する短い時間内では変化しない」と仮定する場合がある。
・非線形システム
変化する。
②入力と伝達特性
・線形システム
入力が変化しても伝達特性は一定。
・非線形システム
入力の大きさなどに応じて変化する。
例えば、過大な入力音に対して利得を下げる補聴器。
③純音が入力されると
・線形システム
同じ周波数の純音が出力される。
・非線形システム
入力にはない純音も出力されることがある。
④入力の振動がn倍されると
・線形システム
出力もn倍される。
・非線形システム
入力の振幅によって変化する。
入力の振幅を制限する補聴器。
⑤複数の部分音が入力
・線形システム
入力と共通の周波数成分が出力される。
ただしそれぞれの振幅と位相は変化する。
・非線形システム
入力に無い周波数の部分音も出力されることがある。
(言語聴覚士のための音響学 今泉敏著 医歯薬出版株式会社発行)
p.42 表4-1 線形システムと非線形システムの違い より引用
②に解答が書いてある。